OGUNI TOWN

小国町

地熱とバイオマスを活かした農林業タウン構想
〜ゼロカーボンのまちを目指して〜

小国町の面積の約78%を占める山林を適正管理、有効活用することによるCO2吸収・固定量の増加。また、杖立温泉・わいた温泉が有する地熱資源を活用した熱供給システムを構築する。これらを実施するために、次の3つのモデルを創出する。
(1) 地域エネルギー創出モデル 地熱・バイオマス等のエネルギーを最大限に活用し、エネルギーのカスケード利用を行う。
(2) 低炭素型農林業活性化モデル 小国町が創出したJ-クレジットを活用した森林整備のための資金確保やカーボンニュートラル木材を都市部へ低炭素住宅として普及する。
(3) コミュニティ活用型CO2排出削減モデル 住民参加型の低炭素活動を実施するため、地域ぐるみでの環境活動や、子どもたちの環境学習などを実施する。
これらを実施し、CO2排出量を森林等吸収量で相殺する「ゼロカーボンのまち」を目指す。

EXAMPLES

取組例

  • 九州の森林(もり)クレジット(J−クレジット)の活用   

    町が保有しているクレジットを活用し森林の管理を図るため、クレジットの活用推進を行う。また他市町村と連携を図りクレジットの地産地消・地産外消の仕組みづくりを行う。

  • 小国カーボンニュートラル木材の普及

    小国杉の製品流通時及び林内作業時におけるCO2排出量を算出し当町のJ−クレジットでオフセットし、カーボンオフセット材を使用した低炭素型住宅を普及推進する。 

  • 食品残さを活用した循環型農業の推進とコミュニティ環境活動 

    登録した住民・企業からの食品残さを活用し、堆肥づくりを行い、これを活用し薬味野菜を栽培しアンテナショップ(薬味野菜の里)で販売し循環型の農業を推進する。

  • エネルギー研究・交流拠点の整備と活用

    地域資源を最大限に活用するため、エネルギー研究・交流拠点を整備し、木質バイオマス・地熱・小水力を活用した産業の振興策を研究する。

  • 木育の推進 

    健やかな子どもの成長や豊かな人間性を育むために『木のおもちゃ』をプレゼントする。間伐材を使用し、森林資源の循環や新たな産業の創出を図る。

  • 木質バイオマスボイラーの導入

    宿泊研修施設「木魂館」の温泉施設に薪ボイラーを導入(H27年度)。H28年度には役場庁舎、病院、老健施設に対し木質バイオマスボイラーを導入し、CO2の削減を図るとともに、木材のカスケード利用を推進する。

  • 木の駅プロジェクト

    木魂館に対する薪ボイラー導入に併せ、H26年度から木の駅プロジェクトを実施中。林地残材等の活用を図ると共に、地域通貨『モリ券』による町内での経済循環を図る。

  • 木質バイオマス燃料の利活用

    バイオマスボイラーの導入に併せ、町内において低含水率の木質チップ供給体制を確立する。

  • バイナリー発電に向けた取り組み

    地熱・温泉熱を活用したバイナリー発電の可能性を調査し、発電事業を実施する。これにより地域振興を図る。

  • EVコミュニティ交通システムの構築

    小国町の公共交通のひとつである「乗合タクシー」の利用拡大を図りながらCO2削減のためEV車の導入を推進する(H27年度に乗合タクシー用EV車を1台導入)。また予約運行管理のシステムを構築し利用拡大を図る。

  • コミュニティによるエコ活動の実施 

    節電等のエコ活動をコミュニティ単位で実践する。これにより町内全体のCO2排出削減量を把握し、更なるエコ活動の推進を図る。

  • コミュニティ削減モデルPRの実施 

    小国町の地域情報を発信するCATVの自主放送番組「おぐチャン」において、エコ活動に関する全国各地での優良事例を放送することで、住民の意識啓発を図る。

  • 環境交流・教育の実施

    山や川での自然体験を活かした「おぐに自然学校」、また民泊による農村体験を活かした「うるるん体験教育ツーリズム」を実施し、自然環境の大切さを学習する。

  • 熱導管による地熱の面的利用

    熱導管を活用して、地熱の面的、多目的(農業分野、林業分野、福祉分野、移住政策等)利用を図る。